福島原発の炉心溶融事故弾劾!


 福島第一原子力発電所のメルトダウン寸前に至る(そしてそれは現実のものになるかもしれない)事故に対する『東京電力』、及び民主党管政権の対応について私は怒りを抑えることができません。東京電力は「これは東北大地震とそれに伴う津波による自然災害」と、して自らの危機管理能力の欠如、いやむしろそれ以前に当事者としての責任感のなさを自ら暴露し、これだけの事故を起こしながら現地には一介の平常務を派遣し、言葉のみの「謝罪」を行っただけ。社長に至ってはこの事故以降、公に席に一度も顔を出すことなく自らの責任を回避することのみにやっきとなっています。
 そもそも福島第一原子力発電所は稼働後既に40年が経過し、廃炉が決まっていたにも関わらず「後20年は大丈夫」と耐久年数を無視した上で稼動させていたオンボロ原子炉でした。周辺自治体の首長から再三再四、初期計画通りの「廃炉要求」が出されていたにも関わらず、東電はそれを突っぱね、無理やり稼動していた代物でした。
 また計画当初から東北地方の太平洋沿岸地域が歴史的にも「津波」による被害を度重ねてきたことから、その安全性が疑問視され指摘されていたにもかかわらず「絶対安全。問題が発生した時は東電幹部が内部に入って対応の陣頭指揮をとる」と地元住民を誑かせて建設した曰くつきの発電所だったのです。それをいまさら「想定外の自然災害によるもの」などという東電の言い訳など通用する筈もありません。
 そうした怒りの中で、ネットを検索していたところ正に現在の自分の心情にぴったりの抗議声明を見つけましたので、それをそのまま掲載します。

福島原発の炉心溶融事故弾劾!

 「危機管理能力」を喪失した菅政権による大震災被災者の見殺しを許すな!

 三月十一日午後、宮城県沖で発生した大地震が超巨大な津波を惹き起こしつつ東日本全域を襲った。マグニチュード9・0(当初発表は8・8)と観測史上では日本最大・世界第四位のこの地震によって、宮城、福島、岩手をはじめとした東日本全域で実に数万人もの人々が死に追いやられ、悲痛な大震災がもたらされた。死を強いられた人民にわれわれは心から哀悼の意を表します。
 しかも、この大震災のただなかにおいて、東京電力福島第一原発の1号機・3号機とあいついで炉心溶融・建屋(たてや)の水素爆発が惹き起こされ、大量の放射性物質が空中にまき散らされるという大事故が発生した。さらに三月十五日午前六時十分、同原発2号機が二度の空だき状態におちいった後、ついに原子炉格納容器の一部に爆発が起こりサプレッション・プールが損傷、高濃度放射性物質が漏出する非常事態にたちいたっている。
 それだけではない。三月十五日午前九時三十八分には、定期点検中の福島第一原発4号機において水素爆発・火災事故が発生した。午前十時二十二分には、3号機付近に飛び散った4号機建屋の壁材から毎時四〇万マイクロシーベルトという、白血球が大量に損傷するほどの高い放射線量が観測されたのだ(十五日午後三時の時点において政府・東京電力ともにこの放射線量の原因を発表していない)。
 日本では初めてのこれらの原発炉心溶融事故こそは、〝地震国〟日本における原子力発電の危険性をこのうえなく浮き彫りにした大事件にほかならない。
 今回の原発大事故は、大地震・大津波を直接の引き金としたとはいえ、だが〝天災〟では断じてないのである。そもそも、地震多発地帯であり巨大津波の襲来が過去の事例からしても十分に予想されてきたにもかかわらず、東電資本家は「想定外の事態」などと居直りを決めこんでいる。ここに、津波対策を基本的に無視・放棄し地震対策をなおざりにしてきた東電資本家の犯罪が露出しているではないか。
 わが同盟は、地震対策・事故対策をなおざりにしながら「安全性」神話をたれ流してきた日本の電力資本家・原発プラント製造資本家どもと歴代政権の犯罪性をつとに暴きだし、原子力発電の危険性に警鐘を乱打してきた。まさにいま、この原発の危険性が、未曽有の大震災のただなかで最悪のかたちで満天下にさらけだされたのだ。もはや許しがたい。すべての原発をただちに停止せよ! 今こそすべての労働者・人民は居直る政府・独占資本家どもに怒りを叩きつけ、原発反対の闘いのうねりを巻き起こそうではないか。
 菅政権は東電・東北電力資本家どもとともに、原発炉心溶融・放射性物質漏れの実態をおし隠しつづけている。そして、この原発大事故対策のみならず大震災全体への対策においても後手後手の対応しかなしえず、被災した数百万人もの人民をまさに見殺しにしているのだ。絶対に許せない! すべての労働者・人民はこの菅政権に怒りを叩きつけ、被災した人民を救援・支援しようではないか。われわれはすべての労働者・人民とともに奮闘する。

すべての原発をただちに停止せよ

 東電福島第一原発の2号機に発生したサプレッション・プール(原子炉格納容器に直結している圧力抑制室――左下図)の損傷、これは格納容器そのものに何らかの損傷が発生している
と推測しうる非常事態にほかならない。炉心溶融がいよいよ進行しているとともに、圧力抑制室の損傷によって大量の高濃度放射性物質が空中にばらまかれ飛散しているのだ。労働者・人民は、大地震・津波による被災のうえに、さらに原発大事故による大量の放射性物質汚染の恐怖に今やさらされている。


福島第一原発2号機の内部構造

原子炉格納気が損傷した福島第一原発2号機の内部構造


福島第一原発

水素爆発を起こし建屋が吹き飛んだ福島第一原発。白煙状の湯気を吹き上げているのが3号機(中央)、左下が12日に建屋の吹き飛んだ1号機(3月14日午前11時すぎ)


 福島第一原発1号機での原子炉建屋の水素爆発(三月十二日午後三時三十六分)、同3号機での建屋の水素爆発(十四日午前十一時一分)、そしてついに同2号機での圧力抑制室(原子炉格納容器)の損傷。……あいついで発生しているこれらの事故は、炉心溶融(メルトダウン)のゆえであり、日本の原発事故のうちでも史上初の最大最悪のものにほかならない。〔4号機の使用済み核燃料貯蔵施設において水素爆発・火災が発生したのは、4号機建屋の四~五階に設置されていた使用済み核燃料を冷却するプールに冷却水を供給するポンプが停止し、プルトニウムなどを含む使用済み核燃料が高熱を発したからにほかならない。〕
 これら一切の原因は、非常用ディーゼル発電機が津波を被って損傷したことだ。非常用発電機がまったく動かせなくなったことによって緊急炉心冷却装置が作動しなくなり、その結果として原子炉圧力容器内の水位が急速に低下し、炉心にある核燃料の集合体が水中から露出した。この状態が続いたことによって核燃料集合体の温度が二八〇〇度まで急上昇し、ついに核燃料を覆うジルコニウム合金が溶けはじめる。いわゆる炉心溶融事故が惹き起こされたのだ。――原子炉格納容器・抑制室をぶ厚いコンクリートと鉄筋で覆う建屋を一瞬で吹き飛ばした1号機・3号機の水素爆発は、燃料棒を覆うジルコニウム合金が加熱され、ジルコニウムが水と反応して大量の水素が発生し、これが配管などをつうじて格納容器の外に漏れだし建屋内にたまっていたことによる。2号機の事故は、炉心内の冷却水じたいが払底し炉心溶融が進行したことによって、ついに炉心(原子炉圧力容器)の底に損傷が生じるにいたったものと推測しうる。
 これほどの大事故・非常事態におよんでも、東京電力資本家と菅政権は事故の実態・放射性物質汚染の実態を明らかにせず、炉心溶融の「可能性」を渋々と認めているにすぎない。菅政権は「国民がパニックにおちいらないように」とうそぶきながら、事故の実態を情報開示せず、情報統制・情報隠しをつづけている。緊急事態応急対策拠点施設に陸上自衛隊の中央特殊武器防護隊(大宮)を送りこんではいるものの、もっぱら情報収集にあたらせているだけで、海水を炉心冷却用に注入する作業に全面的に動員してはいない。同部隊のポンプ車二台のみをもって注水作業にあたらせているものの、建屋水素爆発などが発生するたびに作業を中断している始末なのだ。
 いまや、あいついで発生し進行している炉心溶融事故にたいして、東電資本家と菅政権は泥縄的・断続的に海水注入をつづける以外には何らの対応策もなしえず、対応不能におちいっている。まさしく「危機管理能力」の欠損・喪失を満天下にさらけだしているのだ。東電資本幹部は「想定外の事故」であるとの言辞を弄し、あたかも大地震・大津波による〝天災〟であるかのように言い放ち居直っている。菅政権もまた同様なのだ。
 だが、わが同盟が、そしてまた多くの良心的学者たちが、これまでもつとに警鐘を乱打してきたように、日本の電力資本の運転している原発においては大地震対策・大津波対策がすべてお座なりにされているのである。とりわけ津波を被って非常用ディーゼル発電機が故障し炉心冷却が不能となったことに起因する今回の福島第一原発炉心溶融事故は、津波対策の欠損・お座なりぶりを如実にさらけだしたではないか。「想定外」などという東電幹部と菅政権の放言・居直りは、そのことの逆証明ではないか。もはや絶対に許しえない。労働者・人民は東電資本・原発プラント製造業資本(東芝、日立、三菱重工などの重電重機資本)と菅政権に怒りを叩きつけよ!
 そもそも、東電福島第一・第二原発、東電柏崎刈羽原発、東北電力女川原発、中部電力浜岡原発をはじめとして、日本の原発施設のほとんどが〝地震多発地帯〟に設置されている。海底で太平洋プレート、ユーラシア大陸プレート、北米プレート、フィリピン海プレートが複雑にひしめきあい、地震・津波が多発する地帯に、原発が設置されているのだ。それにもかかわらず、電力資本・重電重機資本の資本家どもと歴代政権は、今回のような巨大地震・巨大津波の起こる可能性をまったく想定せず、地震対策を、とりわけ津波対策をなおざりにしてきたのだ。
 すでに二〇〇七年に新潟県中越沖地震の直撃を受けて東電柏崎刈羽原発が全面機能停止におちいった事態において、〝地震国〟日本における原子力発電の危険性がまざまざと浮き彫りにされた。そのさいにも東電資本家と自民党政府は「原因は変圧器の火災。原発の安全性設計構造に問題はない」などと居直り、地震対策の不備をおし隠してきたのだ。
 今回、福島第一原発1号機・3号機で炉心溶融事故が生起し建屋水素爆発が発生したにもかかわらず、東電資本家は圧力容器そのものには損傷はない、放射性物質漏出も人体に大きな「影響」を与えるほどのものではない、と強弁している。菅政権もこれを鵜呑みにしている。だが、果たしてそうなのか。その言のウソッパチさは、圧力容器そのものに損傷が生じたと推論しうる2号機の大事故そのものが証明しているのではないのか。
 1号機は一九七一年の運転開始以来すでに四十年におよぶ老朽化したプラントである。同じく老朽化した3号機(一九七六年運転開始)は、発電用にプルトニウムを濃縮ウランに混合したMOX燃料を使用するプルサーマル運転という実に危険な発電に使われている。もともとは三十年を耐用年数とされてきた設計基準が自民党政権時に四十年以上に改悪され、それによってこうした老朽プラントの運転が継続されているのである。日本の各原発の多くがすでに老朽化しており、それを一因として種々の事故が惹き起こされているのである。実に危険きわまりないのだ。
 政府と電力・重機資本家どもが垂れ流してきた「日本の原発技術は世界一」「原発は安全」などという神話は、東日本大震災のただなかでの今回の福島原発炉心溶融事故によって、完全に崩落した。政府・電力資本はすべての原発をただちに停止せよ! 情報隠しに狂奔し周辺住民を放射能にさらし生命をおびやかす菅政権を絶対に許すな! トルコ、ベトナムなどへの「官民一体」での原発輸出を許すな! すべての労働者・人民は今こそ原発撤去の闘いに決起しよう。わが同盟はその先頭で奮闘するのでなければならない。

菅政権による被災人民見殺しを許すな

 菅政権は原発事故対策において泥縄的対処に終始し無能をさらけだしているだけではない。空前の大震災への対策においても「危機管理能力」の喪失を全面的にさらけだし、被災した数百万人の労働者・人民をむざむざ見殺しにしているのだ。
 巨大地震・巨大津波の発生直後から菅政権は後手後手の対応に終始している。そもそも、巨大津波の襲来によって、宮城、岩手、青森にまたがるリアス海岸地帯の市町村、そして遠浅の海がつづく宮城、福島の市町村がいずれも壊滅的打撃を受け膨大な犠牲者が生まれることは、直後から予想しうる。政府としてはまずもって日本国軍の情報通信網を駆使し偵察機をフル動員して各地域の震災被害の実態をつかみとるべきなのだ。にもかかわらず菅政権は、政府・日本国軍・各県自治体当局・警察を統合しての情報連絡網をただちに設置していない。いや、なによりもまず政府直轄の震災対策本部を前線に設置し菅首相みずからが現場指揮をおこなうべきであるにもかかわらず、菅はのほほんと首相官邸にふんぞりかえっている始末なのだ(一度、ヘリでお座なりな視察をおこなっただけ)。現地での対策は基本的には各県自治体当局および県警に任せ、政府・首相官邸は原発大事故にかんする情報統制・情報隠しに躍起となっているだけなのだ。――しかも、原発事故対策において、政府と東電の統合対策本部を設置したのも三月十五日と、地震発生後なんと五日もたってのことなのだ。
 菅政権は日本国軍を――遅ればせながら――災害対策・被災人民救助に動員したとはいえ、それも最初は五〇〇〇人、次に二万人、五万人、一〇万人と〝小出しに〟増派してきたにすぎない。しかも、動員された日本国軍は、ヘリで各地の空中をグルグルかけめぐり、発見した被災者を空中から吊りあげ救助しているのみなのだ。救援物資の投下・供給もお座なりにしかやっていない。なによりも道路・鉄道・情報通信網がズタズタに分断され孤立した各市町村の被災人民に水・食料・燃料・寝具・医薬品などの救援物資を大量に供給するべきであるにもかかわらず。
 しかも、地上から被災地に派遣された日本国軍の部隊も、気象庁が「津波がまた発生する」という情報(誤情報もある)を流すやいなや、あたふたと逃げだす始末。まさにブザマな姿をさらけだしているのだ。
 菅政権は被災者(死者)の人数にかんしても、最初は数百人、次に二〇〇〇人、そして「行方不明者」数万人と、徐々に増やす方向で発表している。阪神・淡路大震災(一九九五年一月)のさいに、時の村山「自・社・さきがけ」連立政権が死者・犠牲者の人数を〝小出し〟に発表したこと――これが救援の遅れ・大失敗を招いたという〝教訓〟があるにもかかわらず。
 台湾中部地震のさいに時の台湾・李登輝政権は、この阪神・淡路大震災の〝教訓〟を活かして、一〇万人の軍隊を被災地に派遣し、パラシュート部隊を大量に投下させて大規模な救援を一気に遂行した。これに比して、菅政権は〝教訓〟を何ら活かさず後手後手の対応・対策を泥縄的に講じているにすぎないのである。菅本人は、未曽有の「国難」の突破を口では叫んでいるものの、この東日本大震災によって与党内および与野党間の権力抗争が当面〝休戦〟となり、己れの首がつながったことに内心ではほくそ笑んでいるのだ。被災し家も家族も喪い絶望にくれている人民の底知れぬ苦悩に思いをはせることもなく、である。
 こうした菅政権の対応こそ被災人民を見殺しにする犯罪いがいのなにものでもないではないか。こうした政府の対応・対策のゆえに、被災した数百万人もの労働者・人民は、いまなお各地域での孤立を強いられ、冬の寒空のもとで救援物資の絶対的不足によって飢えを、いや死を強いられている。そのうえに、大火事などの二次・三次の連鎖災害をこうむっている。さらに、東電原発事故による放射能汚染の一挙的拡大という恐怖にさらされている。
 まさに菅政権は、大震災対策・原発事故対策においても反人民的本性をむきだしにしているのだ。今回の東日本大震災・福島原発大事故によって日本帝国主義経済も甚大な打撃を受けている。大震災対策としての「復興・支援」にかんする財政支出の一挙的増大、これによる国家財政赤字の膨張を口実として菅政権は消費税大増税やその他の増税を強行する策動にうってでるにちがいない。われわれはこうした菅政権の策動を絶対に許してはならないのだ。
 「危機管理能力」を喪失した日本政府による被災人民の見殺しを許すな! 菅政権は被災者をただちに救出せよ! 被災人民を放射能にさらす菅政権の犯罪を許すな! 今こそわれわれは、被災人民と固く連帯し、菅政権弾劾の闘いに決起するのでなければならない。
(二〇一一年三月十五日)

革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派・機関紙「解放」第2160号より。

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投稿日: 2011年3月21日 | カテゴリー: 反原発 | パーマリンク コメントする.

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