東京東部労組 : 東日本大震災に関する声明「経営者諸君、これ以上の災いを起こすな!」


 時事通信社配信記事によると、地震により被災していない地域での労働相談が急増しているという。内容を確認できていないので類推するしかないが、日本の基幹産業に対する部品供給基地地域と化している(労働賃金が他地域に比べ安いため)東北地方に点在する工場が直接的あるいは物流等の間接的問題により操業中止状態に追い込まれ、東北地方で作られた諸部品を使用する他地域の工場での生産活動に支障をきたしているこに、直接的には関係しているのだろう。
 それに加え、便乗型の解雇・休業により労働相談所に駆け込む労働者が非被災地で急増しているという。そのような中、「全国一般東京東部労組」より被災により家族・家屋を失った人々に対してのみならず、その被害を更に他地域まで広げようとする悪辣な企業・経営者に対して「経営者諸君、これ以上の災いを起こすな!」という内容の声明を発表した。以下同声明を全面掲載する。

全国一般東京東部労組執行委員会 東日本大震災に関する声明

2011年3月22日

経営者諸君、これ以上の災いを起こすな!

(1) 3月11日午後、東北地方太平洋沖で発生したマグニチュード9.0という国内観測史上最大の巨大地震は大津波を伴って東日本全域に甚大な被害をもたらした。死者・行方不明者は数万人規模にのぼる。被災地は今も電気・ガス・水道のライフラインが断たれ、食料、燃料、医薬品の欠乏にあえいでいる。それに加えて東京電力福島第一原発で爆発事故を引き起こし、大量の放射能が漏れ出すという最悪の事態を招いている。
 未曾有の大災害に対して、まずもって、われわれは被災者の命と生活を守るための支援活動をただちに開始したい。労働組合の基本精神は相互扶助、すなわち助け合いである。東部労組には「足を職場にすえ、胸に国を思い、目を世界に放て」というスローガンがある。自分のことだけを考えるのではなく、常に仲間のこと、社会全体のことを考える伝統と作風をわれわれは誇りにしてきた。
 何を実践し、何をしなかったかがあらゆる組織に問われている。組合員の皆さん、東部労組はよってたかっての団結で、飢えと寒さに苦しむ被災者を支えるために持てる力を投入しようではありませんか。

(2) 大震災以降、全国各地の労働者にリストラ首切りの嵐が吹き荒れている。すでに電力会社による計画停電など大震災を理由にした解雇の労働相談が相次いでいる。「非常事態」を口実にした便乗型の解雇も多い。3月20日に実施した通常の日曜労働相談でも28件のうち12件が大震災がらみの相談だった。今後、爆発的に増えるだろう。補償なき休業(自宅待機)命令や一方的な賃金カットなども頻発している。
 すべての経営者諸君に訴える。現在、生きるか死ぬかの瀬戸際に立っている被災者を社会全体でどう支えるのかが全国民に突き付けられている。そのただ中にあって労働者と家族の生活基盤の破壊という新たな災いを起こすことの重大な犯罪性を自覚すべきである。かつてない惨禍を前に経営者が取るべき社会的責任とは何か。それは正規・非正規を問わず、すべての社員の雇用と生活を守ることである。
 にもかかわらず、経営者が自分だけの利益と生き残りのために労働者に一切の犠牲を押しつけるならば、われわれ労働者は頭上にのしかかる災禍を払いのけるために団結を固めて敢然と反撃に立ち上がるだろう。
 全国の労働者の皆さん、大震災の影響で職場の問題が起きた時は、われわれ東部労組およびNPO法人労働相談センターに相談してください。

(3) 深刻な原発事故に直面する中、これまで原発の「安全神話」を垂れ流してきた日本政府、電力資本、官僚、御用学者らの責任を追及していかなければならない。地震や津波そのものと違い、原発事故は十分予測できた「人災」である。この期に及んで「千年に一度の津波に耐えたのは素晴らしい。原子力行政はもっと胸を張るべき」と吹聴している日本経団連の米倉弘昌会長は許しがたい。
 東京都の石原慎太郎知事による「(津波は)やっぱり天罰だと思う」との発言は万死に値する。撤回して済む話ではない。4月10日の東京都知事選に立候補を予定しているが、被災地の怒りと連帯して再選を阻まなければならない。
 原発については現在の災害復旧工事や日常的な保守点検作業などに下請け会社の労働者や日雇い労働者が送り込まれ、被曝の危険にさらされてきたことを忘れてはならない。われわれは原発(核)と人間は共存できないという立場をあらためて鮮明にし、これ以上の原発建設を許さないのはもちろんのこと、全国各地のすべての原発を廃止せよとの運動を強めていく決意だ。

(4) このような情勢下にあって各支部の職場で取り組んできた春闘はどうあるべきか。われわれは春闘そのものを断じて自粛するべきではない。むしろ大震災を契機にして経営者側からの攻撃が各支部の職場でも予想される。労働者の雇用と家族を含めた生活を守るために春闘を各支部で貫徹しよう。
 留意すべきなのは、職場での大衆闘争で大震災に便乗した労働条件切り下げを許さないことである。各職場で大震災の影響がどういう形で出ているかを労働者の中に入って調査し、労働者に犠牲を押しつける経営者のやり方に反対を呼びかけ、それらを春闘要求と交渉に積極的に盛り込んでいこう。

<当面の行動>
3月25日(金)19時  東部労組大震災支援アピール行動 JR亀戸駅前
3月27日(日)10時 大震災がらみ集中労働相談     青戸事務所
4月 1日(金)19時 東部労組大震災支援アピール行動 JR錦糸町駅前
4月10日(日)10時 大震災がらみ集中労働相談     青戸事務所以上

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投稿日: 2011年3月24日 | カテゴリー: 労働運動, 反原発 | パーマリンク コメントする.

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